山の近くに制作の場を移してから、小さな生き物との交流が増えた。
交流といっても私が一方的に気に掛けているだけで彼らが私に何か行動してきたことはほとんどない。
作業机に向かっているとどこかで動き回る気配があり、鳴き声や足音が四方から聴こえる。
季節が巡るのに順じ、姿を消してはまた現れる彼らに囲まれていると
その循環に自分が毎度取り残されているような錯覚を覚える。
私は勝手に彼らに親しみを感じ「お隣さん」と呼んだり、これが昔からいう妖怪の正体かと日々怯えたりしている。
GECKOS
寝床 - 包 TUTUMU / 2021
苔枕 KOKEMAKURA / 2021
浮く floating / 2021
密 Dense / 2020
化 Transform / 2020
蟲 MUSHI / 2020
棺 Coffin / 2020
壁虎 Gecko / 2020
同視 DOU SHI / 2019